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旧車のプラグコードを交換してみました。
最近、プラグコードがプラグから抜けてしまい、エンジンが不調になってしまったことが2~3度ありました。
いつ、また、プラグが抜けるかと思うと気が気じゃありません。
そこで、いたしかたなく、新たなプラグコードを購入することに(と言うより、欲しい商品が出てきたっていうのが本音ですが)。
この記事では、私のBMW2002に「MAGNECOR(マグネコア)」製プラグコードを装着した事例をもとに、プラグコードの役割や、作業手順、そして交換後のインプレッションまでを解説していきます。
プラグコードがエンジン不調の原因になる場合
プラグコードとは、いうまでもなく、イグニッションコイルからスパークプラグへ高電圧を送るためのコードです。
特に旧車の場合は、長年の使用により劣化している可能性が高いため、トラブルが発生する前に交換しておくべき項目のひとつとなります。
いつもよりエンジンのかかりが悪い、アイドリングがかなり不安定でエンストする、アクセルを踏んでも下から上へきれいに加速しない、などの症状。
そんなときは、プラグコードを確認してみてください。
まずは、目視でひびや割れがないかどうか、各接触部分がさび付いていたりしていないかを確認。エンジンをかけたときに電気がバチバチっなんてリークしていたら危険です!即交換レベルです。
次に、各コードがディストリビューターやプラグにしっかり差し込まれているかどうかを確認。
私のBMW2002は見た目的には差さっていたのですが、押し込んでみるとククッと入っていきました(軽く抜けていた状態)。
プラグコードには、その構造により、プラグブーツ(プラグに差し込む部分)がカチッとはまるタイプと、ググっとはまるタイプがあります。
私のプラグコードは後者のググッと差さるタイプなので、走行中の振動により若干抜けやすいのかもしれません。
そこで、色々と物色した結果、アメリカの「MAGNECOR(マグネコア)」製プラグコードに辿り着いたのです。
MAGNECOR(マグネコア)とは?高性能なアメリカ製プラグコード
今回、私が選んだのは、アメリカの老舗ブランド「MAGNECOR」のプラグコード。
ときどき閲覧しているBMW 2002 FAQというサイトで、BMW2002オーナーの方々が絶賛!お勧め!しているのが「MAGNACOR」でした。
MAGNECORは、モータースポーツでも実績のあるメーカーのようで、高電圧対応・耐久性・ノイズ対策に優れた性能が特徴と記載されています。
私が選択したのは「KV85」というコード径8.5mmのハイスペックモデル。BMW2002tii用の品番は45280で色は赤のみとなります(コードの太さにより他2種類あります)。
MAGNECOR KV85の特長 ①ノイズを抑制するためにEMI抑制導体という素材を使用している、②航空宇宙レベルのシリコンを使用しているため断熱能力に優れている
なぜ、このプラグコードを購入したかといいますと、
1)私のBMW2002tiiにはpertoronix社のignitorというフルトラが付いておりまして、このフルトラにはスパイラルコアという構造のプラグコード(MAGNECORはOK)が必須だから。
2)私のBMW2002tiiにはステンレス製のタコ足を付けておりまして、これがものすごい熱を発するんです。タコ足付近にあるプラグコードを守るために宇宙レベルのシリコン被膜なら安心だから。
3)プラグブーツがプラグにカチッとはまるタイプだから。
4)アメリカのパーツが好きだから(フルトラ、CDI、タコ足などなどアメリカのメーカー製)
MAGNECOR(マグネコア)の購入の仕方
私は、DC Performanceというイギリスのショップで購入しました(直販サイトはないため、何件かサイトを見たところ、おそらくですが一番安かった)。
買い方はBMW2002に乗っている方なら利用している方も多いWallothneschと同様。
頑張ってアカウントを作って、目当ての商品をカートに入れて、チェックアウト(クレジットカード)をするだけ・・・だったんですが、やはり英語は難しかった・・・。
なんとかチェックアウトまで漕ぎつけたところ、ショップの担当者Danからメールが届きまして、そこには” You have ordered a set for the 2002 (non-tii)”と書かれていました。
えー!なに?non tii??
私のアカウントに登録してある車がBMW2002tiiだったので、Danが誤発注に気づいてくれたようです。
どうすればいいのかと聞くと、一回注文をキャンセルして、再度注文してくれとのこと。
キャンセルする旨をメールで伝えましたが、クレジットカードのマイナス明細が表示されるまで不安でしかたありませんでした(初めて購入する海外のショップでしたからなおさら)。
無事にキャンセルできたことを確認して、新たに品番45280をオーダー。Danに感謝。このショップでは安心してお買い物ができそうです。
注文後、10日ほどで商品到着。荷物が軽すぎて、本当に中身が入っているか心配しましたが、箱を開けた瞬間、赤くてぶっといプラグコードが目に入り一安心しました。
プラグコードの交換方法
なにはなくとも、バッテリーのマイナス端子を外してから作業に入ってください。
BMW2002の場合、エンジンカバーに1.2.3.4と数字が刻印があり、その刻印の下あたりにプラグコードが差し込まれています。
後で分からなくならないように、1の刻印が打たれているところのプラグコードには、1と書いたテープを目印として貼っておきましょう(以下2~4も同様)。
次に、エンジンルーム内にあるプラグコードが集まっているディストリビューターというパーツを確認してください。5本のコードが差さっています。
ディスビの真ん中に付いているコードはイグニッションコイルという筒状のパーツにつながっています。他4本はエンジンルームの1~4からきているコードです。
エンジン1からきているコードがディスビに差さっている場所を1とマーク、2~4のコードも同様です(スマホで画像を撮っておくといいです)。
このコードを差し込む場所がズレたりすると、間違いなくエンジンがかからなくなります。
ここまで準備ができましたら、付いているプラグコードを1本づつ取り外してください。基本的には手で軽く引っ張れば抜けるはずです(プラグコード専用のプライヤーもあります)。
1番の旧コードを抜いたら、1番の新コードを差し込む。以下2~4も同様。イグニッションコイルへの差し込みも同様です。
このように、1本づつ交換すれば、差し間違えたりというミスも起こりにくいと思います。
※MAGNECORの場合は、もともと、コードに1~4用というシールとコイル用のシールが貼られています。
各箇所がしっかりと差し込まれているのを確認したら作業完了です。
プラグコード交換後のインプレッション
エンジンキーをONにすると、当たり前のようにエンジンがかかりました。
ただ、いつもなら、ヴワウン・・・ドッドッドッドッとやや荒々しいアイドリング音なのですが、今日は野太い感じではなく軽やかな印象です。
以下、試乗してみたところ。
メリット
・エンジンがかかった後のアイドリングが荒々しくなく、静かになった
・アクセルが軽く感じる(ちょこんと踏むだけで、今まで以上に回転が上がる)
・高回転でいままでより上の回転まで伸びるようになった
・内緒だけど高速での試運転時に、時速○○○kmに到達した
デメリット
・ホーンを鳴らした際に、スピーカーからノイズが出るようになった
・水温系の針がちょこちょこと上下に動いてしまい、挙動がおかしくなった
まだ、試運転を一日しただけですので、気のせいの可能性もあります。しばらく乗ってみて、何か変わりましたら、あらためてここに追記します。