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旧車に扇風機を取り付けて、暑い夏を乗り越えられることができるのでしょうか?
クーラーレスの旧車にお乗りの皆さん。毎年夏が近づくとクーラーを付けようか、扇風機で何とかしのぐかお悩みのことと思います。
私の愛車は1975年式BMW2002tiiです。
私や、この記事を読まれているみなさんのBMW2002は、ノンクーラー仕様(のはず)。でも、夏場だろうが、なんだろうが、どうしてもBMW2002に乗り続けたいですよね。
夏場に乗るためにどうしたらいいか?クーラーを付けるお金はない。そこで、少しでも涼を取り込みたく、量販店で扇風機というものに手を出してみました。
旧車に扇風機を付けてはみたけれど・・・
ディスカウントストアで買った格安な扇風機
とは言っても、BMW2002という1970年代の旧車に、車載用の扇風機か~。違和感ありありなんですよね。
クラシックミニやVWビートルなんかに、昭和レトロ風な扇風機を付けているのを見たことがあります。あれは、雰囲気がバッチリ合っていていいですよね。
た~だ、BMW2002という、ちょっと大人っぽさと、スポーティーさがある車に扇風機となると・・・どんなのが合うのか、皆目見当が付きません。
いつものスーパーオートバックスに行ってみました。ふん、ふん、こんな感じのラインナップね。数種類あるけど、大体黒いプラスチックで、シガーソケットに差し込んで使うタイプ。
念のため、向かいにあるイエローハットにも行ってみました。こちらも、似たようなラインナップ。代わり映えしませんね。
ちょっと気になる扇風機もありましたが、とりあえず、1000円台で買える扇風機を買ってみることに。クリップ式で、首を振るタイプのものです。
扇風機をBMW2002のセンターコンソールにクリップ止めをして、シガーソケットに配線を差し込みます。
エンジンキーをONにすると、当然ですが、作動し始めました。ヒュルルル~~。
「おお、意外と涼しい風がくるな、よし、よし。」
扇風機の真ん中に、なんか丸いステッカーが貼ってあって安っちかったので、それだけキレイに剥がしておきました。
エマーソン 車用扇風機 ターボタイプ EM-347 BK
本格的な夏が近づくにつれ、もっと強力な扇風機はないかと探していたところ、エマーソン社製のターボ扇風機なるものが目に入りました。
「エマーソン車用扇風機 ターボタイプ EM-347 BK ハイパワーモーター採用により車用扇風機で「強風」を実現。角度調整も自由自在なので上向き、平行、下向きと調整可能。」
ターボ扇風機・・・なんて、魅力的な響き。
形も一般的な扇風機と違い、ドライヤーのような円筒型となっています。いかにも、やってくれそうな雰囲気です。
早速、取り付けてみたところ違和感なし。BMW2002の室内に溶け込んでいるではないですか。
スイッチをオン。風量はダイヤルで調整します。ダイヤルをMAXに近づけていくと、爆音とともに、かなり強力な風の塊が当たってきました。
一般的な扇風機が、風をフワ~ン、フワ~ン、と拡散していくのに対して、このエマーソンは空気砲をぶち当ててくる感じ、と言えばお分かりいただけるでしょうか。
これは期待できそうです。
エマーソンのクリップ止めという構造がイヤだったので、クリップを取り外して、ステー加工でボルト止めすることにしました。
ビシっと決まりました。これはいいです!これこそ1970年代車専用の扇風機と言っても過言ではありません!
とある真夏のイベントにBMW2002で出撃したときのことです。大いに楽しんだ帰り道。東名高速の上りで世紀の大渋滞に大ハマリしました。
動かない・・・暑い。だが、私にはエマーソンがあるんだ。鼻息荒く、スイッチオン。甲高い風切り音とともにエマーソンが動き出しました。
風量MAX!ブオワーーーーーーー。風の塊が当たってくる、”熱い”風の塊が。
ん、熱い風???全然、涼しくならない。なぜ!?
真夏の大渋滞。車内の空気は熱気で淀んでいる。その熱気をエマーソンは加速させているだけということなんですね・・・。
ブオワーーーーーーー。エマーソンの風切音が、申し訳なさそうに鳴り続けていました。
でも、エマーソンは頑張ってくれました。あまりにも良かったから、つい、期待しすぎちゃってたんですね。
ただ、そこそこの暑さで走行さえしていれば使えるしろものだと思います。
あと、エマーソンを使っていて気になったことがあります。エマーソンの風量を大きくしていくと、かなり大きなノイズが、ラジオに入ってしまうということです。
これは、ノイズ対策がされていない古いラジオゆえに、起きてしまう現象かと。古いラジオやオーディオをお使いの方はご注意ください。